饒辺古島遺跡

   a.所在地     与那城村字饒辺小字古島
   b.遺跡の種類  集落跡
   C.遺跡の時代  近世
   d.遺跡の現況  畑地


 饒辺集落の北側約150mの地点で小字古島に位置する。県道37号を屋慶名から登りつめた
左手の畑地一帯に広がる。1982年(昭和58年)の土地改良策定計画の際に開発協議の中で
確認された遺跡である。包含層は判然としなかったが、中国製磁器やグスク系土器、陶質土
器、陶器片などが細片ながら採集された。古島という小字名が残されており、近世の時期に形
成されていた古集落の跡地と考えられる。屋慶名・安勢理の地名とともに与那城村の本島地
域における古い集落の一角を形成していた可能性がある。
遺跡の周辺地はサトウキビの畑地が広がっており起伏のない赤土マージの平坦地である。
畑の耕転により撹乱された状況にある。また、終戦後に付近一帯は米軍の施設に利用されて
いたところであり、遺跡周辺も良好な包含層が動かされたとも想像される。
饒辺古島遺跡・中央部分の畑地一帯に陶磁器片が散布している