戦時中、昭和18年の旧盆に、饒辺区は伝統のエイサーをしました。
仲原正次さんの話
娯楽や贅沢が制限された戦時中であったが、饒辺区では出征家族の慰問と国民募金
(募金を募り国に納めた)を条件に、当時の嘉手納警察署の許可を得てエイサーをした。
エイサーの演目は、恋の歌などが禁止されたので、エイサーの曲に軍歌や靖国の唄などで
演じ、6曲は、おとがめがなかったので従来通り演ずることができた。
エイサーが禁止されている時期に、饒辺区がエイサーすることを聞きつけた近隣の住民が、
エイサーを見に饒辺区に駆けつけ賑わった。
エイサーの演目(曲目)
○ 入羽 ○ 中羽 ○ 出羽
早口説 靖国の唄 ケーヒットゥリ節
戦友の唄
白雲節
中順流りぃ
夫婦節
あやぐ
国の宝
地 揺 (唄・三線) : 仲原正次、宮里正次
パーランクー指導 : 玉城武雄
当時、チョンダラー(京太郎)の演技は、エイサーが終了したときに演じられ
現代の「エイサーを招き入れる口上」は、異なった。
チョンダラー(京太郎)の歌詞は、以下の通りである。
京 太 郎
1、まじや一番 いちどあるあしび二才た あん小たが うでぃさ うどてぃ あしぶさ。
2、まじや二番 にくさする人ん 心うちあわち うでぃさ うどてぃ あしばな。
3、まじや三番 サンシンのうとぅやしきん うまんちゅの うでぃさ 心うかりさ。
4,まじや四番 世の中んかわてぃ しんたいせいの うでぃさ 世々にかわとうさ。
5,まじや五番 御国のたみに こくぼうけんきや うでぃさ われらのちとぅみ。
6,まじや六番 るりの玉とぅもり二才た あん小たが うでぃさ うどぅてぃ あしぶさ。
7,まじや七番 七月のあしび 二才た あん小たが うりさ うどい はにとてぃ。
8,まじや八番 はちまきチョンダラーうどぅてぃ わったーがうりさ うどいちとぅみ。
9,まじや九番 心うちあわちぃ 二才た あん小たが うりさ ちくち いかな。
10、まじや10番 銃後のちとみ うりる わったーが うりさ ちばてぃ いかな。