饒辺平和めをと獅子の初舞 (平成9年9月16日)
饒辺自治会(久保田優会長)の十五夜祭が平成9年9月16日(旧暦8月15日)、
公民館前広場に大勢の住民を集めて催され、成人会がおよそ10カ月かけてこの日のために
準備を進めてきた「饒辺平和めをと獅子」の初舞いが披露された。
獅子舞は1999年に饒辺区が迎える復興50周年に向けた記念事業の一つ。
祭りでは、地元小学生たちの角力大会や子ども会、婦人会の踊りで次第に盛り上がりをみせ、いよいよ獅子舞へ。この時、雨雲に隠れていた満月が雲間から顔を出した。
「『平和』は永久にあの悲惨な戦争が二度とあってはならないという願いを、『夫婦』は家庭、社会の根元であり和合こそが住みよい社会―と今後の発展を祈って」と饒辺平和めをと獅子の命名の由来が説明され、饒辺老人会長の大城次雄会長が作詞した「獅子舞の唄」を披露。続いて二頭の獅子が入場し、会場から大きな拍手がわいた。
初めてとは思えないダイナミックな舞いに観客は大喜び。特に子どもたちが初めて間近に見る獅子舞に興奮ぎみで、獅子に近づいては逃げるなどしてはしゃいでいた。
無事、初舞いを終え、雄獅子の頭を担当した久保田正孫(まさひこ)さん(三九)は「お客さんの大きな拍手に満足しています」と汗だくの笑顔をみせ、雌獅子の大城哲さん(二四)は「伝統をつくっていきたい」と話していた。