饒辺区大綱引き
饒辺区の戦後復興五十周年を記念する綱引きが平成10年8月23日、同区内の県道37号で行われた。終戦直後には入れなかった元の土地に、1949年に区民が戻り復興して50年になるのを記念する3年計画の2年目の事業。
饒辺区の綱引きは戦前は毎年、行われていたが戦後は1982年、1984年だけで、今回で戦後3度目。久々の綱引きに、区民だけでなく近隣からもたくさんの人が詰め掛け、平和の中での伝統行事を楽しんだ。
午後5時ごろから、さまざまな装束を付けた大勢の若衆(子供たち)を乗せた綱が道ジュネー。県道に東西の綱がそろうと、久保田優区長が「今回の綱は平安座の綱引きで使ったものと照間区のわらを一緒に編み直したもの。五穀豊穣(ほうじょう)と区民の健康、子供たちの健やかな成長を願って引くもの。大いに楽しんでほしい」とあいさつした。
引き続き、女性達の歌と踊りの勝負(ガーエー)、男性たちが激しく体をぶつけ合うヤーサイには水も掛けられ、雰囲気は盛り上がった。本番の綱引きでは、みな顔を真っ赤にして綱を引き、赤いカヌチ棒にも東西から人がしがみついて、気合十分。二本勝負の結果は、一引き分け一勝で東の勝ちとなった。