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            祝       辞

            与那城町議会議長  我如古 春清

  本日ここに、饒辺区戦後復興50周年記念式典が、挙行
 されるに当たり、与那城町議会を代表して、一言お祝いを
 申し上げます。
  本日は誠におめでとうございます。
  さて、ご存知のように先の大戦により、米軍が沖縄に上陸し、
 わが国で唯一地上戦が展開され、県土は焼土化し、多くの
 住民は北部へと避難を余儀なくされる中、学童疎開船が
 艦砲射撃により沈没等、県民は不安な毎日であった。
  本町でも、勝連町、具志川市、金武町、宜野座村へと戦禍が激しくなるにつれ住民
 の避難は続いた。
  戦争が終結し、米軍の統治下のもと、住民はわが郷土へと戻り始めたが米軍により、
 無残にも敷きならされ、跡かたもない状態で区民はまさしく無からの出発であったと
 いっても過言ではなく、区民の皆様のご苦労をご察し致すところであります。
  あれから時は50年の歳月が流れ、27年間の米軍の施政権下、復帰後27年を経
 過し、沖縄県はめざましい発展をとげています。饒辺区におきましても、生活基盤の
 整備は着々と進み、区民の表情も明るくなり、明日に向かって更なる進展を望むもの
 であります。
  饒辺区は戦前から芸能の盛んな集落として栄えておりまして、平成9年には「饒辺
 平和めをと獅子」の演出、平成10年には「饒辺区大綱曳き」の復活、本年は70年ぶり
 に「組踊り」が上演されるとの案内を受けており、先人の残した貴重な文化遺産であ
 る伝統芸能によって、戦後復興50周年を祝することは饒辺区の皆様の並々ならぬ決
 意を表するものと思慮致します。
  今世紀も残すところあと1年余でございます。次代を担う青少年へ過去の歴史を語
 り、未来への夢と希望を抱かせる意味においても本式典・祝賀会の開催は意味深いも
 のがあります。
  また本日、感謝状を受けられる与那城、西原両区の関係者並びに、饒辺区復興発展
 にご尽力され表彰される皆様本当にご苦労さまでした。お体には十分ご留意され、こ
 れからもご指導ご鞭撻を賜りますようお願いします。
  おわりになりましたが、先輩諸氏のこれまでのご労苦に敬意を表すると共に本式典・
 祝賀会開催に向け、ご尽力された関係者各位に感謝を申し上げ、饒辺区の限りない発
 展とご参会の皆様と区民の方々のご健康ご繁栄をお祈りしごあいさつとします。

                                  平成11年11月20 日